食健で扱っているオリジナルの味噌と醤油は、1905年創業・長野県の大久保醸造さんで製造されています。有名なお蕎麦屋や高級料理屋にも認められ、業界では一目置かれているのが大久保醸造さんです。約15年前に、3年熟成された「玄米味噌 蔵一」「甘露醤油 蔵一」の取り扱いを始めた後、大豆製品を一切摂ることが難しい癌患者さんのために、100%玄米で作られた「純玄米みそ」の開発をお願いすることになりました。「素材の良さを味わう」ということを思い出させてくれる味噌。日本酒で例えるなら「大吟醸」クラスと称される醤油。自身の味覚が鋭く呼び起こされるようなピュアで実直な味。大久保醸造さんでなければ作ることができない、素晴らしい商品です。
大久保醸造の会長、大久保文靖さんにお話を伺いました。「漆はすぐに乾かないですからね。塗る人はかぶれるしね。1回じゃダメで、重ね塗りしなきゃダメで。ここまでやるのに4、5回塗らないとここまでならない。すぐ乾かないから塗るだけで1カ月かかる」と大久保さん。杉の木と底板にヒノキを使った桶は、作れる職人もごくわずかとのこと。そこに外側も内側も漆塗りを何度も重ねることで、中身を守ることができるそうです。
今では数少ない木曽五木の「ネズコ」ってスギ科の木を使ってるんだよ。
桶はいま、大阪の職人さん位しか、作れる人がいない。みんな年だし。
「これが特許の桶だけど、中に特殊なスクリューが入っていて、それも特許なんだわ。こっちには塩水、こっちには真水を入れていて、漏れがあるかどうか見てるわけ。3月に持ってきたんだよ。今年一杯は、それをやるの。だから仕込みは来年になっちゃう。だから、自然物を使いこなすというのはいかに大変なことか。5日間泊り込みで漆を20キロ塗ったんだ。普通は、中は漆は塗らない。でも塗った方がいいんだよ。杉のお風呂で証明したことがあるんだけど、漆を塗っておくと水を張ってひと月以上置いててもスカッとしていて、臭くならない。本物の漆はすごいなと。細菌も増えないし。それでいて中では、醤油の有用な微生物は働くんだ」
「国産大豆使用っていっても50%使えばそのように書けるから、信用できない。また国産大豆に遺伝子組み換えはないから、【遺伝子組み換えではない】と書いてるのは【国産ではない】と言ってるようなもの。味噌汁っていうと塩分とか血圧って言われるけど、市販のスポーツドリンクなんかより、よほどいい電解質を持ってる。おれは1日に10杯味噌汁を飲むけど、人間ドックでは全部Aランクです」マスコミ等の間違った情報や価値観が植え付けられている事がありますね。何を信頼するかということが大切です。
人間が玄米を食べても不消化だし、微生物も不消化なんだよね。時間がかかるんですね。
「玄米だけだったらツルツルしていて麹にならないからね。食い込めるように傷が付くようにしなきゃいけないんだよ。玄米ってのは難しい。ヘタに作ると玄米の麹は食えない。父とこんなエグいものは食えないねって言って、一旦止めたんです。それから、酒屋の息子と話をしたときに、ひらめきがあってね。1年目は腐ったような色で、父に玄米はダメだね、もう1年ほっておくかって言って。そしたら良かったんだよ。玄米はどうしても2夏越さないとダメ。人間が玄米を食べても不消化ですよね。やっぱり微生物も不消化なんだよね。時間がかかるんですね。3年目になったら、こんなに味が変わって、うまいねってなったんだよ。これなら、売れても売れなくてもいいから、毎年作ろうってなったんですよね。その時は玄米100%ではなかったけど、(食健の商品に)すぐ対応できた」※画像はこうじ室
「人間は元素の集まりだからね。だから精製した食品っていうのは、あまり良くないじゃん。人間の体っていうのは、H2Oで水素と酸素が、体重の70%っていうじゃん。肉があるじゃん。皮があるじゃん。タンパク質じゃん。窒素と炭素があるじゃん。有機物だから。NH2ってアミノ酸だけど。それで、だいたい体重の96%。そこにリン、カルシウム、マグネシウムがあるじゃんか。血はちょっと赤いでFeがあるじゃんか。元素の集まりなんですよね。だから、あらゆる元素を取り込める食品がいいんです。だから玄米がいいさ。ひとつの食品で、玄米ほど栄養素を整えたのは世界には無いよ。だから生鮮食品じゃなくて、玄米味噌を作るというのは、そういうこともあって作り出したんです」